堀井 隆<黒陶>を作るよ!!

開催校:花ノ木小学校

【第1回目 導入】

みなさんが、家で使っているお茶碗やお皿は、焼き物でできています。
約1300度のとても高い温度で、粘土を固め焼き、ガラス状の釉薬で覆われています。
今回は作る黒陶は、釉薬をかけず真っ黒く仕上がる焼き物です。

 

 

―黒陶って何でしょう??

紀元前3,000~2,000年前、日本では縄文時代の頃の発達した、中国の焼き物です。
中国ではその時代を<黒陶文化>といわれるくらい、たくさん作っていたようです。当時の焼き物が出土しています。
現在も、アフリカ、東南アジア、南アメリカなどでも作られています。日本の「瓦」も黒陶の仲間です。
煤を入れることで丈夫になるそうです。

 

つまり、今回みんなが作る作品には、何千年もの命が与えられるということですね。

 

 

今回は「動物」がテーマです。


昆虫、爬虫類、そして海の生き物・・・なんでも!

 

ただ、
『なぜ、この動物を選んだのか?』を考えましょう。(この動物の○○がおもしろいから作ってみたい!など)と、課題が堀井先生から出されました。

 

例えば・・・カメが卵から孵るところ、馬が口を大きく開けたところ など。


○○がおもしろい!という所を強調させること!つまり、その箇所以外は、場合によっては省いてしまってもいいそうです。

 

さて、次の時間は形をつくっていきます。
みんなはどんな作品を作るのでしょうか。とても楽しみです。


※焼くのは12月に行います。

【第2回目 実践】

今回は、いよいよ形を作っていきます。みんなはイメージするところを絵に描いていました。

 

早速、堀井先生の説明に従い、土台作りを始めました。

 

まず新聞紙を半分にします。
配布された厚紙の端から3cmのところに線をひいてもらい、そのラインに合わせて筒を作ります。4箇所しっかりテープでとめ、半分にした新聞紙1枚ずつまるめて、3枚分を中に詰めます。筒ができたら、粘土で包んでいきます。重なる部分は滑らかにして、片方をしっかり折込みます。
完成!

 

 

ちなみに反対側は閉じません。

堀井先生からここで説明がありました。
普通の姿を作ってしまうと、ただの置物になってしまいます。そうならないように、首を動かしたところや口を大きく開けたところなど動きをつけましょう!また、細かく細かく作ってしまうと黒陶にしたときに、ただの真っ黒い物体になってしまうので、大きく作りましょう

とお話していました。

 

堀井先生の指導のもと、制作スタートです。

立体になるのをしっかりイメージしていきましょう。

堀井先生が各テーブルを回っていました。

「ここがうまく出来ない」「どうしたらいいの?」など、質問する児童の作品を手にとってアドバイスしていました。

また、立体をイメージしながらの作成なので、正面、横、後ろなど色々な角度から作品をみて仕上げていきます。「横からみたら、どうなってたかな?」「目のところはどうだった?」「口のなかは、どんな風になってたかな?」と、図鑑を広げて確認している児童もいました。

そして、絵ではなく物をもってきた児童は、色々な角度から見て粘土をくっつけていました。

立体的な形に仕上がってきました。

 

次回の仕上げに向けて、堀井先生が「自分の顔をよ~く触ってみてください。」と宿題を出していました。触ると凸凹があるのがよく分かり、次回の仕上げに生かしていけるそうです。

 

次回は、細かい部分を仕上げていきます。

【第3回目 実践】

今回は細かい部分に重点をおいて作成し、仕上げていきます。
堀井先生が注意点を挙げていました。
・付け根や尖った部分は取れやすいので、しっかりつけましょう。
・体に対して正面を向きすぎないように作りましょう。
というのは、正面を向いたものだと置物みたくなってしまうので、首をひねるなど動きをだして、今にも動き出しそうだ!というような雰囲気を出しましょう。
オーバーかな?というくらいやって丁度良いそうです。

児童は、お互いの作品を見たり「これすごいっ!」など言い合っていました。

また、堀井先生に見てもらって「どう直したらいい?」など聞いていました。歯を作っていたり、羽を一枚一枚作っている児童もいました。

完成!!!

 

これから、少しおいて12月に学校のグラウンドにて焼きます。

黒陶までもうすぐです!

焼いたあと、磨きもする予定です。磨くことで光沢のある黒陶が完成します。

【第4回目 焼成】

今日は窯で作品を焼きます。以前完成させた作品をお預かりして、堀井先生が予め素焼きしたものです。(写真)

こちらを、窯へ入れて黒陶にします。

窯は、堀井先生が手作業で作りました。(写真左下)窯は高温となるため、注意をしての授業となります。

大鋸屑も準備します。(写真上中央)焼きあがった作品をこちらへ入れます。

どのような手順か、児童に説明しています。(写真右上)

作品を窯の中へいれます。これは、堀井先生に並べていただきました。窯の蓋を開けると熱風があり、とても熱いのが周りにいるだけでよくわかります。温度は800度。

温度があがったら、作品を窯から取り出します。自分の作品を取り出す作業を体験しました。堀井先生が補助をしています。熱風が起こるため、体を仰け反ってしまう児童もたくさんいました。熱い中、がんばって取り出していました。

次は、先生と一緒に取り出してみました。

取り出した作品は、すぐに大鋸屑を準備していた入れ物の中へ入れます。

そこへ大鋸屑を上から入れます。取り出した作品に大鋸屑を掛けるとあっという間に燃えてきます。温度が低くなってしまうとうまくいきません。堀井先生からも「早く!」という声が、何度もありました。きれいに仕上げるためには、素早さが必要なんですね。

蓋をして10分程、そのままにします。(写真右下)こうして煤が作品に入り込んでいくそうです。その後は、入れ物ごと水をかけて冷却します。

さあ、蓋を開けてみましょう。中ではこのようになっています。(写真左下)

作品を取り出します。この状態でも、作品はとても熱いので、とりだしは堀井先生が行いました。作品冷却します。目安は手で触れるくらいです。

後ろの穴は、筒の名残です。筒の片方は塞がないのでこのように、空洞になります。

手で持てるくらいになったら、さっと水ですすぎます。大鋸屑をとるくらいです。長く水につけてしまうと、作品が弱くなってしまうそうです。また、作品の温度が下がっていない状態で水につけてしまうと作品が割れてしまうため、あせらずに冷却をしました。

完成した作品です。黒陶になりました。きれいに光沢を帯びていました。

黒陶の中は見てのとおり、白くなっています。中まで、真っ黒になるわけではありません。表面に煤が染み込むのですね。

最後は、児童と一緒に記念撮影をしました。

動物の特徴をよく捉えた児童の作品は、陽をあびて一層輝いていました!

 

その、児童たちの作品を、岩瀬文庫市民ギャラリーにて展示いたします。

来年1月4日(水)~15日(日)まで見ることができます。児童たちの力作をどうぞ御覧下さい。