金
12
3月
2010
『下町ルール?』
ちょうど40になった年に、中学校の同窓会が開かれた。
私が育ったのは下町で、交通の便も良く、親の商売を継い
だ人間も多かったから、地元定着率が高い。同窓会をきっ
かけにして、『遊び仲間』となった。大人だから『部会』
と呼ぶ。
『ゴルフ部会』は、年に数回のコンペを行う。『山岳部
会』は、年に数回、ハイキングに行く。『幹部会』は、年
に一回の忘年会の算段をする。すべてに漏れなく『飲み
会』と『下ネタ』がついてくる。
そう。私の同級生たちは、そろって、酒好きで、下品で、
喫煙率にいたっては8割。ついでに言うと「声がでかい」、
「人の話を聞かない」。即ち、飲み屋で、もっとも隣のテ
ーブルに座りたくない集団である。
事実、ある夏の宵、私が名駅の本屋に行こうと歩いてい
たところ、焼き肉屋の前で歩道をふさいで騒いでいる迷惑
な集団があった。関わり合いにならないよう、目を伏せて
通りすぎようとしたところ、名前を呼ばれた。コンペ帰り
の同級生たちだった。
「何やっとんだ、お前」
「あ。本屋行くとこ」
「俺ら、今日、コンペで昼から飲んでんだよ。ははは」
「おう。ちょうどいいところで会った。お前も行くだろ、
カラオケ」
「なんで、こんな時間から本屋?」
「お前、飯食ったか」
「いやあ、俺ら、昼から飲んでるからさあ」
「よう。こいつ、アイスボックス持ってきてんだぜ、ゴル
フ場に」
「ねえ。カラオケ、何人で予約するの?」
「お前も行くだろう?」
「え?」
さて。私の発言はどれでしょう? (ヒント。二つあり
ます)
前置きが長くなった。こんな愉快すぎる同級生たちであ
り、「人の振り見て」「我が振りを派手にする」お調子者
揃いなので、仲間うちでは大抵のことが許される。が、二
つだけ、それをすると、仲間ハズレになるという暗黙のル
ールがある。
『ルール1−色気は反則』
大人の集まりで酒を飲むから、必要なルールだ。ルール
に軽く抵触すると、女子に白い目で見られ避けられ、逸脱
すると、男子から「お前、帰れ」と言われる。
その癖、下ネタは飛び交っている。ご紹介したくてもで
きないほどのハイレベルで。
身びいきかもしれないが、私は、これができるのが、大
人だと思う。
『ルール2−約束を守る』
時間厳守。口約束も立派な約束。宴会に遅れる場合は、
必ず電話。なぜなら、もし、電話がなくて遅れていると、
「あいつ、店がわかんねえんじゃないか」「おう、電話し
てみろよ」「出ないぞ」「ちょっと表、見てくるわ」「事
故にでも遭ってないといいが」という騒動になる。
私は、これが当たり前だと思っていたが、先年、東京か
ら転勤してきた人と漫画の話になり、「じゃ、今度、お貸
ししますね」と、後日、郵送した。ら、驚かれた。「名古
屋は、人がいいと聞いていたけれど、本当に親切なんです
ね」。
「親切もなにも。だって、約束したじゃん」と私は思っ
た。口約束は約束、は、ケッタが東京では通用しないよう
に、名古屋限定のものなのか? いや、西区限定なのか?
心配になった私は、隣の北区に会社を構える年長の人に
聞いてみた。
「社長。口約束って約束ですよね」
「んなもん、決まっとるがぁ。約束を守らん奴は、俺はい
っちばん嫌いだ!」
西尾市民に聞いてみたい。口約束は約束だよね?
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