06

7月

2010

『めーぐる』

 過日、めーぐるに乗った。めーぐるとは、名古屋市の観
光ルートバス。車体は金色。1日パス券、乗降は何度でも
オーケィが500円。なかなかお値打ちである。平日でも
30分おきに出ている、なかなか使える奴である。

 ルートは名古屋駅バスセンターを発して、トヨタ産業技
術→ノリタケの森→名古屋城→徳川美術館→文化のみち→
市政資料館→テレビ塔→科学館辺り→名古屋城→ノリタケ
→トヨタ→名古屋駅。
 いくつかのポイントで降りたが、この中で唯一初見の場
所は文化のみちの「二葉館」、川上貞奴(日本の女優第一
号・川上音二郎の妻)が福沢桃介(諭吉の娘婿)と暮らし
た洋館、入場料200円がめーぐる割引で160円。レト
ロな建物自体も素敵だが、二階の名古屋文学関係の展示が
充実していて、面白かった。そしてどこにも、貞奴と福沢
が内縁関係にあったことは、はっきり書かれていなかった。
 暑い最中、撞木館、貨幣資料館、白壁の旧武家屋敷町を
歩き、市政資料館まで歩いた。市政資料館は、昔、裁判所
だったところで、レトロ度と建物の美しさからいえば、名
古屋でピカ一だと思う。明治村にあったとしても、何の遜
色もない。入場無料だが、ドラマ撮影などへの貸し出しは
厳しいらしく、知る人ぞ知る建物であるのは残念なのか良
いことなのか。ともあれ、図書室に行って、「伊藤次郎左
衛門」などの古文書?のコピーを「へへえ」と眺める。
 トリビアだが、松阪屋の系譜を辿れば、織田信長の三人
の小姓のうちの一人、伊藤蘭丸に行き着く。本能寺の変で
死んだ森蘭丸とは同期である。伊藤は信長の死後、武士を
捨てて商人の道に入ったが、合戦に引き戻されて戦死した
とか。その伊藤の息子が、名古屋で松阪屋の元になる呉服
だか太物だかの店を興した。その話を知って以来、どうも
松阪屋を見る目にお星様が入る、名古屋人の私である。
 閑話休題。めーぐるめぐりの数日後に、今度は熱田神宮
へ行った。簡単な所用を済ませて、ボランティアガイドの
おじさんと話し込む。ここでも、「へへぇ」の連発である。
「三種の神器のうちのひとつ、剣がある」とかないとか、
「ヤマトタケルノミコト」がどうとかこうとか、詳細は省
くが、60才になったら鯱城大学に入ろうという小さな決意
を胸に抱いた。
 さて。これらはもちろん、「おみやげ町娘隊」のための
準備。基本、真面目なのです。えぇ、真面目ですとも! 
と殊更に強調しなければならない理由は…。
 衣装です。派手です。「町娘」がいつの間にか「花嫁」
になってました。売り物が「嫁入り菓子」ですから、自然
な連想です。クラシックな和装、角隠しつきというのも素
敵。ただ、色が…。白無垢ではなくて、金無垢なんです。
えぇ! 金鯱と同じ、めーぐると同じ、全身金色なんです。
 いったいどうなることやらと不安で眠れぬ夜を過ごしな
がら、「早く見たいなー」と夢見ていたりもいたします。
「ハレの門出の日」は名古屋城で迎えます。詳細が確定し
たら、ご案内させていただきます。