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8月

2010

『台風一過』

 我が家で言うところの「台風」とは、姪っ子軍団を指す。
小3から1才半までの女子4人。千葉県市川市野鳥公園周
辺でも評判の、美人姉妹ならぬ元気姉妹である。

 だが、彼女たちも勝てないのが、名古屋の夏の暑さ。少
し買物に出れば、「暑い〜」「死ぬ〜」とうなだれて歩く。
そう言いながら公園を見つけると走ってゆく。せいぜい5
分。遊ぶと再び、「死ぬ〜」「お家まだあ?」とうなだれ
る。引率する私は、返事をする気力もない。
 そうして皆でうなだれて家に辿り着くのだが…、ドアを
開けた途端、彼女たちは「涼しい〜」と言って、ものの30
秒で復活する。
 何者だ、こいつら、と思った私は、単刀直入に聞いてみ
た。「ねえ、その元気はどっから湧いてくるの?」「生命
から」「…」。子どもって、やっぱり哲学者かも。
 子どもと遊ぶのは重労働である。しかし、新たな視点を
獲得することでもある。
 名古屋駅近くのノリタケの森は、緑がよく整備されてお
り、都会のオアシスともなっているのだが、小川に自由に
入っていいとは知らなかった。子どもたちは早速サンダル
を脱いで大はしゃぎ。期待通り、上の子が水の中にしりも
ちをつけば、その数分後に下の子がひきずり倒される。
 早速、教訓を垂れた。「自己責任、自業自得、連帯責 
任」。びしょぬれの服を着た少女たちは、四文字熟語をつ
ぶやかされながら、ベンチに寝ころんで日光浴。他人に迷
惑をかけない程度に乾いたところで10時になり、施設のオ
ープンと同時に、参加型施設に入る。ここでは、カードに
ポイントを貯めるゲーム感覚の体験学習ができるので、そ
りゃもう、子どもたち、走る走る。勢い余ってすっころぶ。
無事、全ポイントをためて、最後のゲームにいどむ。予想
通り、何も学習していない。
 また、トヨタ産業技術記念館(夏休み中は小中学生無 
料)では、輪ゴムで走るプラモを組み立てたり、キーホル
ダーになるメダルを刻印したり、はたまたi-unitという一
人乗りの車に乗って、ライト付きで3D写真を撮ってもら
ったり。どれも無料というのだから、トヨタ様の太っ腹に
は恐れ入る。
 夏休みもあとわずかだが、上記両施設は、ナゴヤ人の私
がお勧めする「お値打ちスポット」。産業技術記念館では
お弁当の持ち込みもオーケィ。(屋外ではなく、昼食時間
に限ってセミナー室が開放されます)
 さてさて。台風が去って、間もなく一週間。今朝、部屋
の隅に隠れていた、風船つりの白い風船を見つけました。
夏の、落とし物でした。

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